サブスタ出版部編集員の山藤あるとです。
今回ご紹介する本はこちら。
『50代女性のおひとりさまから始める感情整理術7step――老後・お金・孤独の不安を「賢い判断力」に変え、豊かさを自ら再設計する7つのステップ』著者:セカイノココロ
「これがブレーキってやつか」
本書を読みながら、ふとそう思いました。
記事を出すとき。
Kindle本を出すとき。
何かを外へ出すとき。
出したあとになって、「これでよかったのかな」と不安になる。
私は、多かれ少なかれ毎回、そんな感覚がある気がします。
そんな自分を、これまではどこかで「自信がないから」と見ていました。
でも、本書を読んでいる途中で、その見え方が少し変わりました。
不安は、自分の弱さそのものではなく、何かにブレーキがかかっている状態なのかもしれない。
不安を「自分の弱さ」にしない
本書が主に想定しているのは、老後、お金、孤独などに不安を抱える50代のおひとりさま女性です。
ただ、私が強く引っかかったのは、感情そのものの見方でした。
本書では、感情を行動の邪魔をするものとして退けるのではなく、自分を守ろうとする安全装置のように捉えます。
感情を見て、事実と解釈を分け、自分がどこで止まっているのかを確かめ、続けられる形へ行動を調整していく。その道筋が7つのステップとして組み立てられています。
その中で私が足を止めたのが、ステップ5の「ブレーキに気づく」でした。
本書では、行動を止める感情のブレーキを3つに分けています。
その一つが「価値否定ブレーキ」です。
自分の価値を低く見積もることで、行動にブレーキをかけてしまう。
それを読んだとき、日頃感じている自信のなさは、これなのかもしれないと思いました。
もちろん、本当にそうなのかは分かりません。
でも、
「また自信がない」
と自分を評価するのと、
「いま、ブレーキがかかっているのかもしれない」
と状態を見るのとでは、少し違います。
後者なら、自分を責める以外の選択肢が残ります。
「小さく動く」の、その先へ
ステップ3には「小さく動く」があります。
これは、私自身もこれまで大事だと思ってきた考え方でした。
けれど、今回つながったのはその先です。
小さく動けた。
それでも、あとからまた不安になった。
では、そのときどうするのか。
ステップ6では、ブレーキを消してから動こうとするのではなく、そのブレーキがあることを踏まえて、続けられる形へ行動を調整していきます。
ここを読んで、「小さく動く」で終わりではないのだと思いました。
動いたあとに不安が戻ったとしても、それを
「また弱くなった」
「やっぱり自分には無理だ」
と受け取る必要はない。
「いま、何のブレーキがかかっているんだろう」
と見て、その状態に合わせて次の一歩を小さくしたり、やり方を変えたりすればいい。
不安をなくすことより、「これは自分の弱さだ」以外の見方を持てること。
私がこの本から一番持ち帰ったのは、そこでした。
実際に、特典の「感情整理術7step スタートブック」も試してみました。
記述式だけでなく、当てはまるものに○をつける項目もあるので、最初から全部を自分の言葉で整理しなくてよく、取り組みやすく感じました。
特に印象に残ったのは、自分のブレーキに自分の言葉で名前をつける欄です。
本を読んでいるときは、紹介されている3つのブレーキのどれに当てはまるかを考えていました。
でも、ワークをやってみて、分類に自分を当てはめるだけでなく、自分が気づきやすい名前をつけてもいいんだなと思いました。
本を読んで「なるほど」で終わるのではなく、そこから一歩進んで自分でもやってみる。
スタートブックは、その最初のとっかかりとして取り組みやすいと感じました。
なお、もう一つ案内されている特典については、著者によると現在プログラムを更新中のため、一時的にリンクが切れているとのことでした。
書名どおり、特に50代のおひとりさま女性が、老後やお金、孤独への不安を整理するときに届きやすい本だと思います。
一方で、私のように、何かに挑戦したり、発信したりしたあとで「また不安になっている」と感じる人にも、この見方は使えるかもしれません。
次に不安が出てきたとき、
「これは自分の弱さだ」
と片付ける前に、
「いま、何のブレーキがかかっているんだろう」
と見てみる。
同じように、「分かっているのに、また止まる」ことがある人に、そっと手渡したい一冊です。
「小さく動こう」は分かっている。
でも、動いたあとでまた不安になる。
そんな人なら、この本の「その先」を読んでみてもいいと思います。
『50代女性のおひとりさまから始める感情整理術7step――老後・お金・孤独の不安を「賢い判断力」に変え、豊かさを自ら再設計する7つのステップ』






